性と福音書本能はそう簡単に抑えられるものではない洗礼を受けたからといって何かが劇的に変わるわけではない変わりたい変わったと思いたい人の欲望

この映画の親は本来のキリストの教えとは離れている自分の力で支配するのではなく神に祈るのが本来の敬虔な姿だと思う愛のあるところには自由があり、怒るのに遅く、忍耐するのが教えだでも母親は皮肉なことにその愛が故に盲目になり、支配的になる。このテーマは入れ子構造になっていると私は思った支配的な親のもとに生まれた環境と、創造主（人類の親）のもとに生まれた環境とどちらもその環境にそぐわない者の結末は悲惨だだから彼女や、我々は本当の意味で自分のエゴを持つことはできない自分のエゴを選ぶなら、その結末は喪失だけだから。

チリ映画、原題は"Joven y alocada"（ヤング・アンド・クレージー）、英題は"Young & Wild"。バイセクシャルな少女が日々セックスのことばかり考えながら保守的な家族やプロテスタント系の福音主義者らを相手に繰り広げる一種のコメディ（喜劇という意味ではない）。形としては婚前交渉や快楽としてのセックスを否定する保守層、宗教家らへの批判的な物語であり最終的には「神との和解」に至る物語であるがそれが成功しているかは疑問である。親の行き過ぎた信仰心（傍目からはシャーマニズムとしか見えないようなアナクロな宗教観）や周囲の大人たちに反発し、「不道徳」な行為を繰り返し自身のブログでそれを記録していた。このブログはかなり人気があったようで様々な人がアクセスしていたらしい（ダニエラに否定的なコメントもある）。学校を卒業間近に退学（校内でのセックスを目撃されてしまった）となり、キリスト教系TV番組の制作を手伝うことになる。親しくなったトマスとアントニアの二人との3Pセックスを妄想をしたり女同士でのセックスを経験したり、母親の思いに徹底的に抗うダニエラ。チリは本来ローマ・カトリックの国だったが近年は福音派、プロテスタントが増加している。どちらにせよキリスト教が根付いている国ではある。また教育レベルはラテンアメリカでは極めて高いが貧困率と経済格差も高い。アウグスト・ピノチェ政権時代の傷はまだ癒えていない。この映画は実在のブロガーがモデルとなっているらしい（レズビアンである監督のパーソナリティも反映されているように思える）。主演のAlicia Rodriguezはとても演技が出来るようには見えなかった。恐らく監督による演技指導であろうと思われるが表情を出さない芝居が裏目に出ているように感じた。映画としてはダニエラのモノローグで展開される作劇や画面作りなどはそれ自体は悪くなかったが、ストーリー、脚本がダラダラ纏まりがなく結果的に映画全体をつまらないものにしている。未熟さが目立つ女性監督Marialy Rivasのキリスト教批判の意識ばかりが空回りして周囲をしらけさせているだけの作品である。映像表現としての演出も時に画面の色を換えたりワンシーンワンカットの長回しを挿入したりして凝ったものにしたつもりのようだが（部分部分で見ればユニークだが映画全体でみると著しく調和を乱している）独りよがり感が強く芸術性も無く監督のオナニーを見せられているような不快な感じであった。映画演出の経験の浅さが如実に表れた見本のような映画であった。結論として作り方次第ではとても面白い映画に出来たはず（イタリア映画なら軽妙なコメディに仕上がっていたと思う）なのだが監督の一人舞台的な演出スタイルによってすべてが台無しになった映画といえよう。このようなストーリーはストレートな演出で作るべきであった。

ジャケットがやたらと扇情的だけれど、セックスを中心にした作品ではありません。このジャケットから期待して観るといい意味で裏切られますし、これのせいで拒絶感を覚えて観ないひとが多いかもしれない。もったいないな、とおもいます。あ、じぶんはジャケットにつられたのではなく、イエス様のお導きによって鑑賞を決めました。実際には、欲情対象のセーラームーンを燃やされた主人公がパインとチーズを愛しつつもエクアドルの奴隷船に載せられないようのんびりブログを書く映画です。強烈なキリスト教原理主義者の家庭環境、とくに母親との関係が物語の軸のひとつではありますが、そうドロドロした雰囲気でもない。どことなくコミカルに、けれどもふしぎな静けさと閉塞感も漂わせながら時間が過ぎてゆきます。セックスが話の中心になるのは確かなのですが、性を追い求めたり翻弄されたりというよりは、過剰に厳しい家庭環境で外部世界への好奇心をどんどん遮断されてしまい、最後にのこったのが自分の身体とブログというかんじです。したがって、エロも主人公の日常の一部分にすぎない。主人公にずんずん感情移入できるかどうかは年代やジェンダーによると思うのですが、自分は主人公のおばさんの存在に救われる気がしました。おばさん、ほんまにイケメンなんです。おばさんと主人公の関係にすっと入り込むことができたら、映画全体がそっと引き締まってきます。他のレビューサイトではあまり点数高くないのですが、良い作品だと思います。

思った以上に猥褻でした。下手なポルノはとても適わない。男より女のほうがスケベなのは経験上間違いない。

17歳の女の子が性へ強い関心を持ち、男性と関係を持ちます。しかし、彼女の家は厳格なクリスチャンだったために、自由を奪われることに。性と宗教観のお話。そのため、ジャケット写真に興味を持った人や、他のセクシーな映画からのサジェストで来た人は面食らうと思います。しかし、心配することはない。ちゃんとみなさんが望む場面も用意されています。まあ、最も生々しいのは女の子同士のプレイですけどね。男性とのプレイもありますが、男のケツばかり映って残念です。

好奇心と親に対する反発日本人とは文化の違いもあるものの、ある程度理解できる親心と過干渉・・・過干渉が故に何も言えなくなってしまい、家では何も言えなくなってしまい、親との理解しあう事も出来ず、益々孤立してゆく17歳の娘男の独占欲・・・色々な葛藤が入り混じった中で成長してゆく姿が描かれている一本だった